大西暢夫さん-デイケアで遺影撮影
大西暢夫さんは最近では、デイサービスセンターで遺影の撮影をしているそうです
もちろん生前の頃に撮影をして、生きている状態でみんなに遺影の写真だということで見せているということです。
デイサービスセンターの職員の方々が、2ヶ月、3ヶ月でどんどん変わっていってしまうので、職員の方々の歴史に残っていかない現実があって、ああいうおじいさんやおばあさんがいたということを残そうじゃないかということから遺影を撮るようになったそうです
デイサービスセンターに簡易スタジオを作って貰って、そこにお年寄りたちをひとりひとり連れてきて貰って、約1時間のインタビューをするそうです。
「ほとんどの人が認知症なんですけれども、そういうことを全然感じさせないぐらい、その人たちの話に僕もはまってしまうんですね。それは、やっぱり僕の知らない世代に生きてきた人たちの話だから、目から鱗の話で、認知症とかそういうことは次の話で、その人にぞっこんになって聞いているというのがこの遺影のプロジェクトなんです」
「現在、このデイサービスセンターに60人の写真がずらっと展示されていて、皆さんが毎日のように、同じ敷地内ですので見に来てくれます。だけれども、『これは、いつ撮ったんやー』と毎日言うんですね。撮ったことは忘れているんですけども、毎回毎回、これは、いつ撮ったんだ、こんな話をその時にしてくたよ、という話をしたら、『そうか、そうか』と一周すると、また同じことを繰り返すんです」
「そこの写真展会場はサロンのようになっていてみんなの友達の遺影の写真を見ながらお茶を飲んでいて、あーあの人はもう亡くなったのかと言いながら、じつは隣で生きていて、しゃべっているんですけど、だけどれも自分の写真も貼ってあって余計にややっこしい世界になっているんですけど、デイサービスセンターの人とそういう空間づくりを作っていきたいという希望があって、今ようやく実現しています」
この模様は、昨年の2月にNHKテレビ-ドキュメントにっぽんの現場「明るい遺影」で紹介されました
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