2009年02月27日

大西暢夫さん-人生2度目の写真撮影

大西暢夫さんが写真を撮影したときのあるおばあさんのことです。

「私は、写真をとってもらうのはこれで2度目だよ」と言ってポロポロ涙を流しながらカメラの前に立ったそうですicon11


農家に生まれ育ったそのおばあさんは貧しい生活を送っていて、小学生のときは学校へ行くよりも畑を耕しているほうが多かったといいます。そんなおばあさんがこうしてカメラの前で写真を撮ってもらうのは、人生で2回目になるということでしたicon207

大西さんが初めての写真撮影の経緯を尋ねると、自分の人生に対してのお礼だったと言われたそうですicon01

40歳ぐらいのときに、家族に内緒で着物を着て写真館で1枚だけ写真を撮ってもらったそうです。
それまでの人生は、苦労続きの人生で、自分の身なりも顧みずに一生懸命働いてきたのだから、せめて写真を1枚だけでも残しておきたいと思い、その一葉の写真は自分へのご褒美だったと語ったそうですface01

本当に、ささやかな贅沢だったのですicon59

笑顔


「生き方として我慢をしていく人生であり、こういう世代の人たちは戦争という大きな体験をしてきていて、僕は何も知らなくて学ぶことがものすごく沢山ありました」icon12

「この人たちのほとんどが認知症であったりするのですが、そんなことは関係なくて最後に僕の前でカッーと大声をあげて笑って、スタジオの前で『いやー、気持ち良かったなあ』と言ってくれるのを聞いていて僕はこんなふうな生き方ができるかなと自信がなくなるぐらい皆さんは元気なんですね。そういうことを僕は、とくに僕と同じ世代、そして僕よりまだ下の若い世代に、苦しくなったらお年寄りの話を聞くと、えらく楽になるぞということを言うんですね」icon12

「精神科病棟に50年も入院している人たちがいて、その人たちは何にも主張することはなく、世の中はやっぱり忘れているんですね。僕はあの人たちの存在を絶対に忘れちゃいけないと思っていて、精神科のいろんな論議がありますけども、早期で退院をさせるとかいろんな国家の事業としていろいろ動いていますけども、そういうことを議論されるのはもちろん大事なんですけども、じっと50年のもあいだ病院の中だけで暮らしている人がいるということを、僕たちは絶対忘れちゃいけないなということを無縁の人に伝えて行こうと思っています」icon12

「僕自身に何ができるかというと何も僕はケアもできないし、資格も何も持っていないし、だけれども一番できるのは相手の人の笑顔だけはつくる自信があるんですね」face02


笑顔をつくり、人を撮るカメラマン-大西暢夫さんの巻きでしたicon53



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Posted by hamkichi at 11:11│Comments(0)徒然なる
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